北海道の上空にもオーロラが現れる事を御存知だろうか。
オーロラは、姿を、形を、色を、自由自在に変えながら大空に輝いている。
谷本光のギターにオーロラを感じた。
大空にきらめく雄大さを持ちながら、それでいて空の色と自然に交わるのだ。
「谷本光 IN クリスマス アコースティックライブ」は、そのギター音の美しさと谷本光自身の魅力を身近に体感できる絶好のチャンスだった。
数々の賞を手にし、メディアにも進出済みの谷本が、クリスマスのプレゼントとして、ストリートライブを決行してくれたのだ。
谷本光を、そしてギターをも、まったく知らなかった人々が、足早に歩いていた足を止めた。そして、その足は皆、谷本光のライブが終わるまで、釘付けになったままだったのだ。
ギター、ベース、ドラム。バンド編成に最低限必要とされる要素が谷本光のギターひとつに集約されている。
きらめくようなメロディラインと、両手タッピング、サム・チョッパーによるベースラインコード、ボディヒッティング・デコピン奏法で、ドラム並みのパーカッシブ効果を醸し出す。
このアコースティックギターの概念を打ち壊す特殊奏法に、その場にいた、普段ギターに親しみが無い観客までもが、魅了されていたのだ。
重ねて谷本光のライブの魅力は、その人柄にあるのではないか。
演奏中、常に観客の存在を忘れない、細やかな気遣いが伺える。
観客との楽しいコミュニケーションはライブならではのものだが、
谷本光の心配りが随所に感じられ、観客の心を暖かくする。
この優しさは一朝一夕で身につくものではない。生来の彼の気質の良さが感じられる。殺伐としたこの時代、谷本光のギターサウンドと心配りに癒されるファンも多いのではないか。
ラストの曲が終わった時、筆者のそばに立っていた若い男性がつぶやいた。
「・・・たにもと、ひかる。。。格好良いな!!」
誰に聞かせる事もない、思わず口をついた本音だったに違いない。
同世代の男性からの、これ以上の讃美の言葉はあるまい。
2004年。札幌発、谷本光のオーロラはスペインの空に輝く。